発露
さよならを言わずにいってしまったあの人
元気かということを確かめるすべがなくて
あなたのことを思います
それはひとりではなく
わたしは、どうしようもなく、わたしを責める
あなたのことを大切にできていなかったのでしょうか
あなたの優しさに甘えていたのでしょうか
どうして
後悔ともつかぬ、さみしさともまたちがう
感情は押し殺す
わたしの手の中にある、携帯電話は
あなたの痕跡を残すのみで
あなたはどこへいってしまったの
さよなら、を言ってもらえるだけ
わたしは幸せかと
そんなことを思って
現実と、自分の手元を、繰り返し見つめながら
わたしはまた、明日を迎える